何気なくやりとりしているPDFは専用ソフトを使うとさらに活用範囲が拡がります。そこでPDFソフトをこれから導入しようという方に向けて、主な機能や規格による違いなど押さえておきたい基礎知識をまとめました。
PDFとは、Portable Document Formatの略。パソコンやスマホなど、プラットフォームに関係なく開いて正しく表示できる電子文書のことです。ExcelやWordなどで作成したファイルは同じアプリケーションを持っていないと開けません。
PDFはこのようなファイルを印刷した時のイメージで保存するため、PDFが開ける環境があれば表示が可能というわけです。編集がしにくい性質があるため、誤操作による書き換えリスクが小さいのも特徴の一つです。
そのため行政機関における申請書や企業の見積書・請求書、メーカーのカタログ、取扱説明書など幅広く活用されています。PDFソフトを使って表示だけでなく書き込みや編集などを行う際は、それ相応の品質を持つ製品を導入しましょう。
PDFソフトはPDFを作成することはもちろん、テキスト追加や内容の編集・書き換えができる機能を搭載したものがあります。また複数あるページを分割したり、バラバラのPDFを一つに結合することも可能です。
用途によりいくつかのPDF規格があります。代表的なものは印刷業界向けの「PDF/X」、長期保存用の「PDF/A」、可変印刷向け「PDF/VT」、技術文書向けの「PDF/E」、ユニバーサルアクセスに配慮した「PDF/UA」です。
PDFは画像処理ソフトを提供するアドビ社により開発されました。アナログとデジタルの橋渡しを目的としたプロジェクトから生まれましたが、その後、徐々に認知されるようになり2007年ISOにより国際規格化されました。
PDFソフトは完成されたパッケージ版だけでなく開発版のPDFソリューションも存在します。パッケージ版は機能の自由度は低いですが、開発版は必要な機能を組み合わせて低コストで自社システムに組み込めるのが特徴です。
ビジネスで多用されているPDFですが、対策を行わないと内容を改ざんされてしまうリスクがあります。改ざんを防ぐためには、PDFにパスワードを設定し、印刷解像度を下げるなどの対策が必要です。また、漏えいを防ぐために、PDFをやり取りする方法も慎重に選びましょう。
PDFが開けない原因はさまざまです。もし開かない時は、ブラウザのキャッシュを消去するか、PDFをダウンロードして開けるか試してみましょう。それでも開けない場合、ファイルが破損している可能性があります。他のPDFが開けるかどうかチェックし、破損の有無を調べてみましょう。
PDFは編集ソフトが不要で、レイアウトが崩れにくいというメリットがあります。また、リンク画像も自動で埋め込まれるため、画像を添付する必要がありません。一方、PDFはそのままの状態だと編集が不可能で、フォントによってはレイアウトが崩れるおそれがあります。
ここではペーパーレス化を目指す企業・自治体に向けて、有料版PDFソフトを調査。
PDFの作成・編集/加工・セキュリティといった基本的機能に加えて、安心・安全にビジネスで使っていける機能(※)を持つ“高機能”な製品の中から、企業ニーズに合わせたオススメの3製品を紹介しています。
※タイムスタンプ、電子印鑑/電子サイン機能の搭載&PDF/A、PDF2.0(ISO-32000-2)への対応
今回調査した20製品の内、ペーパーレス化に必要な機能(※1)を持つ製品の中で、最も導入コストの安いSkyPDF Professional 7。そういった機能性やセキュリティ機能、コストパフォーマンスの高さが評価され、様々な企業・官公庁への導入実績を誇ります。
Officeソフト「JUST Office」やワープロソフト「一太郎」と同じメーカーによって開発されたPDFソフト。
そういった連携ソフトから直接PDFを作成・編集できるなど、日常的に同ソフトを使用している企業にとっては、高い業務効率化が図れます。
業界内で圧倒的な知名度・実績を誇るAcrobatシリーズ。中でも同ソフトは、Photoshop、illustratorといったソフトを使用する制作現場のペーパーレス化にオススメ。ソフトの開発元企業だからこそできる、スムーズなPDF変換が期待できます。