PDFのメリット・デメリット

ペーパーレス化に大きく寄与するPDF。資料や書類のPDF化を進めている企業や、導入を検討中の企業も少なくないでしょう。ただ、PDFには多くのメリットがある反面、いくつかのデメリットがあります。ここでは、PDFのメリットとデメリットを解説します。

PDFのメリット

編集ソフトが不要

PDFのメリットは、編集ソフトがいらない点です。閲覧のみであれば、わざわざ有料のソフトを買う必要がなく、ブラウザで開くことができます。取引先や顧客にPDFを送付した場合でも、アプリをインストールしてもらう手間が省けます。なお、閲覧専用のアプリも多くありますが、無料で公開されているものも少なくありません。

レイアウト崩れが起こりにくい

レイアウトが崩れにくい点もPDFのメリットといえます。PDFは、文字や画像、レイアウトのデータを保持します。そのため、閲覧するデバイスが変わっても、ほぼ同じデザインで表示されます。パンフレットやカタログなど、印刷物のやり取りに適しています。

リンク画像が自動で埋め込まれる

リンクした画像が自動で埋め込まれることもPDFの強みでしょう。イラストレーターやフォトショップなどでデータを作成した場合、リンクした画像は別途添付しなくてはいけません。一方のPDFは画像を添付する必要がないため、作業工数の削減が可能になります。

また、PDF一つで複数のページの画像やレイアウトを保存できます。使用したテキストや画像をまとめられるため、イラストレーターなどでやり取りする場合よりも業務効率がアップします。

OSを選ばない

OSを選ばずに使えるのもPDFならでは。Windowsはもちろん、MacOSやiOS（iPhoneなど）、Androidでも利用できます。特定OSに依存しないため、さまざまな環境での作業を可能にします。

容量の負担を減らせる

PDFにすると、テキストや画像などのデータは圧縮されるため、データの容量を削減することもできます。圧縮率は規格や設定によるものの、そのままの状態よりもコンパクトにデータのやり取りが可能です。

PDFのデメリット

編集ができない

一方、PDFのデメリットが編集不可という点です。ほとんどのデバイスは、PDFを閲覧することが可能な反面、編集には専用のアプリを導入する必要があります。もし編集作業が必要な時は、デバイスに編集アプリをインストールしておきましょう。

フォントによっては崩れる

使用するフォントによっては、レイアウトが崩れてしまうおそれがあります。PDFはフォントの情報も埋め込まれていますが、中には埋め込み不可のフォントも存在します。PDFを作成する際は、利用フォントにも注意が必要です。

モニター画面表示でズレる可能性

モニター画面で表示した場合、ズレが生じてしまう可能性もあります。PDFはテキストや画像のレイアウトを保持しているため、実際よりも文字が細くなったり、画像が小さくなったりする場合もあるのです。ただ、PDFを作成・確認する時に、表示倍率を100%とすることでレイアウト崩れを予防できます。